概要

食道は喉と胃をつなぐ管状の臓器で、食道がんは主にその粘膜から発生します。日本では胸部食道に多く発生し、組織型は扁平上皮がんが大部分を占めます。進行度はStage 0〜IVに分類され、上部消化管の解剖・病理・集学的治療の基本を学ぶうえで代表的な疾患のひとつです。

症例の特徴・診療の流れ

早期では自覚症状に乏しく、健診での発見も少なくありません。進行すると嚥下困難感や体重減少などが見られます。診断は上部消化管内視鏡検査・CT・PET-CT・超音波内視鏡検査(EUS)を組み合わせて行い、専攻医は内視鏡検査への同席や画像カンファレンスへの参加を通じて診断プロセスを学びます。

研修での関わり方

食道がん手術は、開胸・開腹を伴う高難度の手術から、ロボット支援下・胸腔鏡下による低侵襲手術まで幅広く経験できます。専攻医は見学・助手としての参加から始まり、手技の習熟に応じて執刀の機会も得られます。周術期管理や合併症対応についても、上級医の指導のもとで学ぶことができます。

治療アプローチ(Stage別)

進行度に応じて内視鏡治療・手術・薬物療法・放射線治療を単独または組み合わせて選択します。専攻医は集学的治療のカンファレンスに参加し、症例ごとの治療方針決定のプロセスに触れることができます。

病期(Stage)別の治療アプローチと5年生存率

Stage 主な治療アプローチ 5年生存率
0-I 内視鏡的治療(ESD)または手術 79.3%
II 術前化学療法+手術 60.2%
III 術前化学療法+手術(集学的治療) 36.3%
IV 化学療法・放射線治療が中心 16.9%

経験できる症例数

1992年からの食道がん切除の累計は564例、2019年には22例(附属病院4例・センター病院18例)を実施しました。全切除症例の5年生存率は46%です。症例数は年によって変動するため、最新の状況は指導医にご確認ください。

さらに詳しく知りたい方へ

食道がんを含む消化管外科全体の研修体制については「臨床研修プログラム」で詳しくご紹介しています。あわせてご覧ください。

このページは「診療内容・対象疾患(一覧)」の子ページとして、疾患ごとに複製して使用するテンプレートです。本ページは患者さん向けではなく、研修・入局をご希望の方(研修医・専攻医・医学生)に向けて、症例の特徴や研修での関わり方を伝えることを目的としています。食道がん・胃がん・大腸がんなど、対象疾患の数だけこの構成を複製し、疾患名・実績データ等を差し替えて運用する想定です。